偽装☆ROMANCE [中編]


「…あ、いや。怒らないの?」



「なにを?」



「だって私、夜ご飯のために暁名くんのメール断ったんだよ?」



「え、そうなの!?」



「あはは…今言ったじゃーん!」



そう言って笑う。
この笑顔が見れるなら、馬鹿でもいいかな、なんて。



「そっか〜。でも、そんなに綺良がご飯好きだったなんてな…」



「あ、違うよ!?食べるんじゃなくて作るんだからね!そうやって、食いしん坊みたいに…」



「は!?作んの!?」



誰がー!?



「うん。あ、由良ちゃんから聞いたりしてない?うち、夜ご飯は当番制なの。袋持たせちゃってごめんね?」



だから、スーパーの袋持ってんのか…俺。何も考えずに持ってあげただけだったけど。



「…ん、着いた。じゃあ、送ってくれてありがとう!」



にこっと笑顔で俺を見る。
でも、袋は渡さない。



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