1/2 〜危険なベターハーフ〜

林檎の匂い



新緑が眼に美しいのに
助手席でちょこんと座る
俺の可愛いひとは…、

うさぎみたいな紅い瞳。

俺が泣かした訳じゃない。
彼女が哀しくて、
何も言えない悔しさから
泣いたらしい。



もっとも、

彼女は俺の言葉に、
俯きながらささやかに
返答してくれるだけだけど。



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