1/2 〜危険なベターハーフ〜


だから、
その指輪は宝物なの。

いつか約束を守ってくれるまで
ちゃんと待てるから。


だって18年も待てたんだもん。

あと数年くらい、
ちゃんと待てるよ。



「いいか、ちぃ…」


いつかと同じように、
でも間違いなく紘ちゃんが
あたしの耳元で囁いた。



「キスの仕方から教えるから…
もっと触れてもいい…?」


そんなお願いならいくらでも。

だって他の誰でもない、
あなただから…。


「許してあげようかな…」

素直じゃないあたしだけど
きっと紘ちゃんならわかるはず。



もっと触れても
逃げたりしないことを…



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