世界の説明書
 リサーチ終了。二郎は満足していた。何曜日の何時に長谷川が派出所で一人になるかを探っていた二郎は、とうとうその時間帯を突き止めた。これでゆっくりあいつを、あいつの小汚い仕事場で自分の犬に出来る。しかし、長谷川の目の辺りを帽子で暗くする癖が、二郎にはむかついた。斜に構えるんじゃねえと唾を吐きかけてやりたくなった。お前の恥ずかしい証拠をもっているのだと、すぐにでも、警官の顔を殴りつけてやりたくなった。おせっかいが過ぎる野郎だ、なんで奴に電話番号を教えなければならないのだ。そうか、奴は自らの権力を誇示したかったんだ。一般市民を馬鹿にしてるのだ。あそこで俺が断れば、俺を怪しむに違いない。心の底から二郎はいらついた。糞権力を使い、人を疑い、平然と個人情報の提示を強要する糞野郎、まあいい、あいつの人生はもう終わっている。俺が終わらしてやる。女子高生好きの淫行変態親父が。二郎は自分の持っている最終兵器を最高のタイミングで使ってやろうと決心した。国家の忠犬めが。
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