イケメン霊能少年の憂鬱
ナツは真剣にオレの言うことを聞いてくれてる。


――今、少しだけど、伝わったな


オレはなんとなく、
それだけで満足だった。


「まぁ、いいさ」




ナツは考えこむように少し歩いたが、
クルっとこちらに向き直った。


「そだ、前に言ってた、
 ァタシがこの街を出るって、
 どういうこと?」
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