君のすべてに愛を捧ぐ
「ぁっそう、もういいよ。俺、向こうに友達いるしそっち行くから。」
「・・!」
ギュッ、俺の手を何か冷たく柔らかい物が掴む。見てると、彼女が俺の手を握っていたのだ。
「何?」
「・・」
「君が離してくんないと俺、動けないんだけど。」
「・・」
「もうなんだよ」
思わず掴まれていた手に力が入る。
「!!」
4才なりに力をいれたせいか、彼女より俺の握力が強かったせいか、彼女がビクッ、と驚いて掴んでいた手を離した。
「ぁつ、ごめん。痛かった?・・・・でも、君が悪いんだよ?俺の手を離してくれないから・・」「・・」
「だからぁ〜。」
「・・」ガサゴソ
「ん?」
彼女は持っていたポシェットから鉛筆とメモ帳を取り出し、何かを書いていった。
ーーにしな かなでーー 紙にはそう書いてあった。
「かなで・・ちゃん?」コク、彼女が小さく頷いた。
ーーさっきはごめんなさい。あたしこえがでないのーー
「マジ!?・・ごめん」「!!」
彼女がビックリした顔でこっちをみた。
ーーなんでごめんなさいするの?ーー
「だって、かなでちゃんに酷い事言っちゃったから・・」
ーーわらわないの?ーー「なんで?」
ーーみんな、あたしをわらうのーー
「可笑しくもないのに笑えないよ。」
ーーみんな、あたしをいじめるんだよ?ーー
文字を書いている彼女の手が震えているのが分かった。
「・・・・じゃぁ、俺がかなでちゃんを守ってあげるよ。」
彼女が大きな目を更に大きくして俺を見た。それもそうだ、自分でもなに言っちゃってるんだ、と思ったし。
「ぁ・・。ぇと」
ーーほんと?ーー
「ぇっ?」
ーーほんとに、まもってくれるの?ーー
「ぁっ・・、ほんとだよ。嘘つきは泥棒だって父さんが言ってたし!俺、嘘つきにはなりたくないんだ。」
そう言った時、奏が初めて俺に笑いかけてくれた。太陽のように明るく眩かったあの奏の笑顔を俺は今でも覚えてる。俺だけに見せてくれる奏の本当の笑顔を・・。
「・・!」
ギュッ、俺の手を何か冷たく柔らかい物が掴む。見てると、彼女が俺の手を握っていたのだ。
「何?」
「・・」
「君が離してくんないと俺、動けないんだけど。」
「・・」
「もうなんだよ」
思わず掴まれていた手に力が入る。
「!!」
4才なりに力をいれたせいか、彼女より俺の握力が強かったせいか、彼女がビクッ、と驚いて掴んでいた手を離した。
「ぁつ、ごめん。痛かった?・・・・でも、君が悪いんだよ?俺の手を離してくれないから・・」「・・」
「だからぁ〜。」
「・・」ガサゴソ
「ん?」
彼女は持っていたポシェットから鉛筆とメモ帳を取り出し、何かを書いていった。
ーーにしな かなでーー 紙にはそう書いてあった。
「かなで・・ちゃん?」コク、彼女が小さく頷いた。
ーーさっきはごめんなさい。あたしこえがでないのーー
「マジ!?・・ごめん」「!!」
彼女がビックリした顔でこっちをみた。
ーーなんでごめんなさいするの?ーー
「だって、かなでちゃんに酷い事言っちゃったから・・」
ーーわらわないの?ーー「なんで?」
ーーみんな、あたしをわらうのーー
「可笑しくもないのに笑えないよ。」
ーーみんな、あたしをいじめるんだよ?ーー
文字を書いている彼女の手が震えているのが分かった。
「・・・・じゃぁ、俺がかなでちゃんを守ってあげるよ。」
彼女が大きな目を更に大きくして俺を見た。それもそうだ、自分でもなに言っちゃってるんだ、と思ったし。
「ぁ・・。ぇと」
ーーほんと?ーー
「ぇっ?」
ーーほんとに、まもってくれるの?ーー
「ぁっ・・、ほんとだよ。嘘つきは泥棒だって父さんが言ってたし!俺、嘘つきにはなりたくないんだ。」
そう言った時、奏が初めて俺に笑いかけてくれた。太陽のように明るく眩かったあの奏の笑顔を俺は今でも覚えてる。俺だけに見せてくれる奏の本当の笑顔を・・。