不器用なLOVER
透弥さんの聞いてる意味を理解するのに時間はかからなかった。

「DVD観賞…女の子は興味ないのかもね?」

顔が一気に熱を持つ。

そしてよせばいいのに…。

「透弥さんは興味あるの?」

聞いてしまった。

目を細めながら、

「どっちの方がいいの?」

どっちって聞かれても…。

あると言われれば嫉妬しそうだし
ないと言われれば疑ってしまう。

返事に詰まる私に、嬌笑して…

「晶には興味あるけど?」

見つめられる。

その妖しいまでの艶っぽさに、
吸い込まれそうな私を置き去りに

「明日から期末試験なんだよ?
そろそろ本腰入れなよ」

透弥さんは戻ってた。

「…そうだよね。赤点だと夏休みなくなっちゃうし、友達は北海道とかハワイ旅行なんだよ?」

敢えて夏期講習は外す。

「そう」

夏休みも透弥さんと会えるの?

「透弥さんは?」

高鳴る鼓動を押さえつつ聞き、

「…アフリカ」

本気とも嘘とも取れない応えに、固まってしまった。

「理事長と…、色々視察してくるつもりだから」

本気だった

アフリカに学校を作る話は着々と進んでる様で、寄附に研究成果、利益や協賛企業の説明は理解出来なくて…。

透弥さんの力が必要なんだということらしいことは分かった。


< 123 / 315 >

この作品をシェア

pagetop