私の夫は王になれない俺様
「が、頑張ります」

「頑張って」

ロバートが優しく微笑んだ

「あぁ…あ、やだやだ!
新婚さんは、いつでもどこでもラブラブで見てるこっちがゾワゾワする」

「うるせえよ」

ロバート様が低い声で、アンドリュー様に言葉を投げた

ロバート様は、ふぅっと息をつくと身体を起こした

額から流れてくる汗をタオルで拭き取ると、地面に手をついて立ち上がった

「くそっ、膝が笑ってやがる」

ロバート様がぼそっと悪態をつく

疲労困憊のロバート様の筋肉は、勝手にふるふると震えていた

「もう少し休めば?」

アンドリューも芝生の上にごろんと横になると大の字になった

「イザベラ、膝を借りるぞ」

「あ、はい」

ロバート様が私の太ももに頭を乗せると、また体を横にした

「ああ、やだやだ
新婚さんはこれだから・・・」

「うるせえんだよ
羨ましいなら、結婚しろ」

「遠慮しておきまーす」

アンドリュー様は私たちに背を向けると、すぐにいびきをかいて昼寝を始めた

「本気で寝んなよ」

ロバート様の突っ込みに、私はぷっと吹き出して笑った
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