一瞬のきらめき。
私はそうじをしていて陸を自転車置き場で待たせていたので勢いよく廊下を駆け抜けた。








急いでスリッパを履き替えた。







外に出て自転車置き場に向かう。







男子の塊、30人くらいが話したりふざけあったりしていた。







うちの学年だ。







うちクラスの男子もいた。







男子の輪の隅に翔がいた。







なんだか久しぶりに見かけた気がした。






見ないように、気がつかないふりをしてきたから。








男子の塊から少し離れて陸がいた。







私に気づいた隣のクラスの男子のひとりが私たちを交互に見てひやかした。







ひとりをきっかけに次々と男子がひやかしてきた。







また今日もか。







今日は翔の目の前で。









翔はどんな顔をしてるんだろう。







少し気になったけど、恥ずかしくて顔をあげることは出来なかった。







「お前らうっせーよ!じゃーなっ。」







照れ笑いしながら嬉しそうに陸が言った。







私は翔を見ないように陸の後ろに続いて校門を後にした。


< 40 / 69 >

この作品をシェア

pagetop