一瞬のきらめき。
ここで陸は育ったんだ。






玄関に案内され中に入る。







「お邪魔します。」





私は履いてきた黒いローファを脱いで爪先を揃えて置いた。






男の子の家に来たのは初めてだった。







「あら、お友達?こんにちわ。かわいいわね。」






陸のお母さん。






小柄でメガネをかけていてショートカットで柔らかい雰囲気を持つ。







「初めまして、こんにちわ。同じ学校の立花です。」







突然のお母さんの登場で緊張のあまり顔がひきつるのがわかった。






先に階段を上がり始めた陸が言った。







「俺の彼女だから。邪魔して部屋入って来ないでいいから。」






「はいはい。あっどうぞ、遠慮しないで入ってね。」







陸の言葉に返事をして私に気を使ってお母さんは元いた奥の部屋に戻って行った。







私はお母さんの後ろ姿に軽く会釈をして陸の後を慌てて追うように階段をのぼった。



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