一瞬のきらめき。
しばらくして、はげしい痛みとともに目が覚める。






「……っっ、痛っ。」







痛みをこらえながら必死に上半身を起こす。







すぐ横には陸が穏やかな表情で眠っていた。






そっかぁ、ついにしちゃったんだ私。







心が少し満たされたような気がした。










時計を見ると8時を過ぎていた。








「ヤバいっ、帰らないとっ!」







私は急いで床に落ちている服を拾いあげて、暗がりの中着替えを済ます。







うちは門限は特にないけど、帰り道は暗い道が多く、陸の家からだと1時間近くかかる。







陸はぐっすり寝ていて起きない。








なにも言わずに帰ろう。







私は足早にバッグを持って部屋を出た。






階段を下りるだけでも痛みが走る。







外に出ると湿気の多い蒸し暑さだった。






私は駐車場からチャリを出した。







川沿いをひとり走る。








私…ついに大人になったんだ……。







…好きな人と結ばれて嬉しいはず……。






…でも………





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