AEVE ENDING
「―――皆さん、今日から東部箱舟との長期合同授業に入ります。準備は宜しいですか?」
いつもより気合いの入ったミスレイダーが、集合した生徒達をざっと見渡してそう問い掛けた。
テレパスではなく肉声を出しているから、今回は私が聞き逃すという心配はない。
「東部箱舟っていったら、あのヒバリ様がいらっしゃるのでしょう?」
「今回は泊まり込みの長期授業だもの。きっとご参加なさるわ」
はしゃぐ女生徒、打倒東部に燃える男子生徒。
青春て、いいな。
かくいう私は、居残りプラス徹夜で行ったアミとのテレパス特訓でくたくただった。
寝ていないから当たり前のように眠いし、一晩中、集中力を欠かないようにしていたせいで頭が朦朧とする。
身体もだるい。
これは、アミも然り。
彼女は私よりよほど出来るアダムだから、能力疲労は少ないけど、睡魔にはめっぽう弱いわけで、今朝はふたりして寝坊した。
しかし、眠い。
今なら、このまま眠って一生目が覚めなくたっていい。
強烈な睡魔と闘いながらつい欠伸を噛み殺した私の脳に、鋭い声が響いてきた。
『ミス橘!永眠させられたくなければシャキッとなさい!』
ガツーン!ガクガクガクッ。
脳味噌、揺れた、いま。
見れば、ミスレイダーの細い眉がこれでもかと釣り上がってらっしゃる。
またもや無意識に思考を飛ばしてしまったらしい。
先生、ごめんなさい。
「…まず手始めに、国から要請された海洋美化に取り組みます。海洋の美化については皆さん習いましたね。東部の生徒達はあなた方より数倍先に進んでらっしゃいます。彼らの働きぶりを観て、真似て、学ぶことも忘れないように」
ミスレイダーが気をとり直すように説明を再開する。