AEVE ENDING









「…っ、」

アミが勢いよく顔を上げた。
眠りから覚めた顔に、意識の混濁は見られない。


「…今の、なに?」

その唇が震えながら吐き出した疑問に、奥田は笑みを浮かべた。

「起きたの?」

横になったまま瞳孔を開いているアミに手を伸ばして、慰めるように。

「起きるよ。なに、今の爆発音」

固い声色に、笑みを深くする。

「…だいじょぉぶ。岸壁からだよ。心配ない」
「…嘘、」
「なんで嘘なんかつくよ」

細い体が起き上がる。
なにかに怯えるように、こちらに腕を伸ばして。


「だって、…倫子、は?」

倫子は。

その先を誤魔化す良心は、持ち合わせていなかった。

つるりと滑らかな額に親指以外の指先を当てて、卑怯だと知りながら、アミから意識を取り上げる。

途端にかくりと支えと自我を失った体を抱き止めて、再びベッドへ優しく寝かせた。

回廊が、騒がしい。

あの爆発音と振動に、目を覚まさない者はいないだろう。

そして、その裏に走った気配の正体に。



「倫子ぉ…」


(頼むから、)


彼女に、休息を。






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