手紙
それでも彼女は耐えていました。理由はわかりません。
だったら「違う」とさっさと言えばいいのだ、とあなたは思うでしょう。
では聞きますが、獣に人間の言葉が理解できると言えますか?
ああなってしまった「女子」は獣と同義です。彼女の言葉を理解することはおろか、耳を傾けることすらしないでしょう。そんなことは、聡明な彼女にはきちんとわかっていたのだと思います。
それなのに、あの人がどういう人間かということだけは、わからなかったようでした。
彼女はしつこくまだあの人にこだわっていました。止せばいいのに、まだアプローチをしようとしていたのです。
さすがの私も、口を出さずにはいられませんでした。
「今は周りを刺激しないほうがいいよ。わかるでしょ?」
「なんでそんなこと言うの? 私の味方だと思ってたのに」
私は言葉が出ませんでした。そして、つくづく彼女の平凡化に愕然としたのです。まさか彼女までもが、「女子」のようなことを言い出すとは思ってもみませんでした。
彼女はますます悪者になっていきます。
ところで、あなたはあの人のブログを知っていますか?
リアル、という言い方のほうがしっくりくるかもしれません。日々のくだらない自分の醜態を、公の場であるオンライン上に自ら晒すという考えられないものです。日記は日記帳に書く、というのがマナーだと思っていました。まさか公私混同がここまで進んでいたとは予想外です。
とにかく、あの人のリアルはそれはそれはある意味おもしろい内容ばかりでした。
今日は何組の何々に呼び出され、明日は何組の何々に呼び出され、つまりは自分が女子に呼び出されたことを記録し、告白の感想を述べるというスタイルのものでした。気の毒に、自分が器の小さな男であると公表しているのだということを、あの人は気づいていないようです。
もちろん、プライバシー保護法は理解しているらしく、実名は発表していませんでしたが、おそらく本人が見たら立ち直れないようなことばかりが書かれていました。
実はあなたのことも書かれていたのです。あの試合を見に行った日、あの人はこう書いてありました。
だったら「違う」とさっさと言えばいいのだ、とあなたは思うでしょう。
では聞きますが、獣に人間の言葉が理解できると言えますか?
ああなってしまった「女子」は獣と同義です。彼女の言葉を理解することはおろか、耳を傾けることすらしないでしょう。そんなことは、聡明な彼女にはきちんとわかっていたのだと思います。
それなのに、あの人がどういう人間かということだけは、わからなかったようでした。
彼女はしつこくまだあの人にこだわっていました。止せばいいのに、まだアプローチをしようとしていたのです。
さすがの私も、口を出さずにはいられませんでした。
「今は周りを刺激しないほうがいいよ。わかるでしょ?」
「なんでそんなこと言うの? 私の味方だと思ってたのに」
私は言葉が出ませんでした。そして、つくづく彼女の平凡化に愕然としたのです。まさか彼女までもが、「女子」のようなことを言い出すとは思ってもみませんでした。
彼女はますます悪者になっていきます。
ところで、あなたはあの人のブログを知っていますか?
リアル、という言い方のほうがしっくりくるかもしれません。日々のくだらない自分の醜態を、公の場であるオンライン上に自ら晒すという考えられないものです。日記は日記帳に書く、というのがマナーだと思っていました。まさか公私混同がここまで進んでいたとは予想外です。
とにかく、あの人のリアルはそれはそれはある意味おもしろい内容ばかりでした。
今日は何組の何々に呼び出され、明日は何組の何々に呼び出され、つまりは自分が女子に呼び出されたことを記録し、告白の感想を述べるというスタイルのものでした。気の毒に、自分が器の小さな男であると公表しているのだということを、あの人は気づいていないようです。
もちろん、プライバシー保護法は理解しているらしく、実名は発表していませんでしたが、おそらく本人が見たら立ち直れないようなことばかりが書かれていました。
実はあなたのことも書かれていたのです。あの試合を見に行った日、あの人はこう書いてありました。