手紙
まさか自分が相手を信用すればいい、なんて馬鹿な考えではないでしょう。そんなことをして騙されたら、何にもなりません。それがまだ忘れられるくらいの小さな裏切りならいいでしょう。しかし金銭が絡むとそうもいかないのは、おわかりいただけますよね。
そもそも信用って何なんでしょう。概念的なものなら、きっと誰でもわかっているのでしょう。しかし本質的なものは? わかっていると言う人は、そういう気になっているだけです。そんなものはただの驕りに過ぎません。
相手を信用し、相手からも信用されるような人間関係を築きましょうなんて、そんな簡単にできることなのでしょうか。人間はそんなに単純な生き物なのでしょうか。
信用というものが何であるか、私には未だにわかりません。きっとこれから先、どんな人もそれをわかることはないでしょう。はっきりとわかっていることは、相手を信用するに値する人物だと判断するのは、自分しかいません。その自分自身を信用しなければ、その判断にもミスが生じる、ということは、言えるのではないでしょうか。
そのように考えれば、彼女があなたを信用した理由がわかる気がします。
彼女は自分のことなど、これっぽっちも信用していなかったのですから。
『私は自分という人間が嫌いだった。嫌いというよりは、信用できなかった。スポーツができて、成績もよくて、人望もある。胡散臭くてかなわない。
こんなのは自分じゃない。母親にプログラミングされた人格に過ぎない。でも本当の自分もわからない。結局プログラミングされた人格が全てで、それを受け入れるしかない。
絶望はしなかった。諦めるしかなかった。足掻いたところで何も変わらない。それをわかっていたから。
そう言えば、どうしてみんな世の中に絶望したとかわけわかんないこと言うんだろう。希望を見てたから、絶望するんだよね。
人間が支配する世の中なんかに、希望なんてあるわけないだろ。いつまでも夢見てんじゃねえよ。』
これは、彼女の「手紙」の一部分です。私はこれを読んだとき、やはり彼女も人間なのだと思いました。神の申し子などではなく、一人の意思を持った人間。
そもそも信用って何なんでしょう。概念的なものなら、きっと誰でもわかっているのでしょう。しかし本質的なものは? わかっていると言う人は、そういう気になっているだけです。そんなものはただの驕りに過ぎません。
相手を信用し、相手からも信用されるような人間関係を築きましょうなんて、そんな簡単にできることなのでしょうか。人間はそんなに単純な生き物なのでしょうか。
信用というものが何であるか、私には未だにわかりません。きっとこれから先、どんな人もそれをわかることはないでしょう。はっきりとわかっていることは、相手を信用するに値する人物だと判断するのは、自分しかいません。その自分自身を信用しなければ、その判断にもミスが生じる、ということは、言えるのではないでしょうか。
そのように考えれば、彼女があなたを信用した理由がわかる気がします。
彼女は自分のことなど、これっぽっちも信用していなかったのですから。
『私は自分という人間が嫌いだった。嫌いというよりは、信用できなかった。スポーツができて、成績もよくて、人望もある。胡散臭くてかなわない。
こんなのは自分じゃない。母親にプログラミングされた人格に過ぎない。でも本当の自分もわからない。結局プログラミングされた人格が全てで、それを受け入れるしかない。
絶望はしなかった。諦めるしかなかった。足掻いたところで何も変わらない。それをわかっていたから。
そう言えば、どうしてみんな世の中に絶望したとかわけわかんないこと言うんだろう。希望を見てたから、絶望するんだよね。
人間が支配する世の中なんかに、希望なんてあるわけないだろ。いつまでも夢見てんじゃねえよ。』
これは、彼女の「手紙」の一部分です。私はこれを読んだとき、やはり彼女も人間なのだと思いました。神の申し子などではなく、一人の意思を持った人間。