銀鏡神話‐翡翠の羽根‐
「行きますか。

覚醒なさい、蠣音(れおん)」

蠣音……赤月 万里の魔器だ。

魔器というのは、簡潔に説明すると普通の武器に、魔術を合成させた物だ。

「行っきますよー!」

蠣音は虹色の七本の短刀だ。

其れにどの様な魔術が合成されているかはまだ解らないが。

「第一刀……波菜舞(はなまい)」

先ず最初にヴェルディに向かって行くのは紫の短刀。

「爆発しろ!」

まるで遊技会に出ている子供の様にはしゃぐ彼女は、元支配下No.2だ。

「! ヴァイラとの合成魔器か。」

「御名答。」

ヴァイラは単純な爆発魔法。

解放されてから最初に触れた物に対して凄まじい、攻撃的爆発をする。


バンッ


紫色の短刀……波菜舞はヴェルディの腹に突き刺さる。

すると一気に爆発を起こす。

「……痒い。

蚊でもいるのか?」

「……そう来なくっちゃね。

第二刀……白雪姫(はくぜつき)」

白雪姫は蒼色の短刀。

先ほどの波菜舞と共に、暗い光と共にヴェルディに降り注ぐ。

「メアルド・ヴァイラか!」

二つの短刀に合成されていたのはメアルド・ヴァイラ。

先程のヴァイラの高威力版。

然も自分の意志で自由に爆発させられる様になった。

「降り注げ!」


バンッバンッバンッ


白雪姫に合成されていた、メアルド・ヴァイラが一気に雄叫びをあげながら爆発する。

ヴァイラの数倍はあるであろうメアルド・ヴァイラ。

ヴェルディは生きているのか?

黙々とたつ、土煙と爆風の中、ヴェルディは生還した。

「おや、かすり傷が?」

頬に出来た小さな小さなかすり傷を、ヴェルディは掻く。

「……キャルナスさん、あたしは後どれぐらい?」

赤月の問に、キャルナスは答えずらそうに、顔を伏せて言った。

「……30秒契約ですから、残り8秒。」

だが、キャルナスの思いとは裏腹に赤月はパーッと顔を輝かせた。

「わかった!!

第五刀……無花果(いちじく)」

取り出したのは、紫、蒼、緑、橙、黄の短刀だった。
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