クリ-ミ-ココア
「ちょっと来て」


腕を引っ張られ教室の隅に連れていかれると、ファンデーションを取り出してパタパタと首元を触る。



「少しマシになったかな?」


「…ありがとう。」



私は恥ずかしさでモジモジしてしまった。



「しかしイズミ君もやるなぁー」


えっ??


びっくりして顔を上げるとニヤニヤ顔の彼女と目が合った。



「いやっ…違くて…」


「恥ずかしがらない!そっかそっか〜」



違う!!違う!!


イズミ君じゃないんだけど…


正直に言えない。


あいつ………やっぱりムカつく。
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