クリ-ミ-ココア
「ひよこ」



すると教室から出ようとした所であいつがココに来て始めて口を開いた。



椅子に座っている時は腕を組んで目を閉じていたし。


まだ会話をしていない。



「近くにいれば安全だ」



ぶっきらぼうにそれだけ言うとあいつは私の手を握って歩き出す。



何が起こったかわからず、声を出すのを忘れていた。



黙ってこの行列に着いていく。


アキラさんを含め皆の怖い感じが目立って道が開いていった。


アキラさんの後ろを私達は歩く。


これじゃあまるで……見世物パレードだよ。



セリが見たら何て言うか…


どーか。


どーかセリには見つかりませんように…。
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