クリ-ミ-ココア
「何もこーも…こんな姿勢じゃ動けないだろーが」



短いため息の後にあいつが答える。



こんな姿勢……



「ちょ!やだ…」



今の状況に気付いて慌てて起き上がった。


だって……何でいつの間に…


あいつのひざ枕で寝てるのよ…。



ハラリと足元に落ちたブレザーに目がいく。


もしかして気持ち良く寝れたのはブレザーをかけてくれていたから?



「風邪…引くよ」



大きなブレザーを持ち上げあいつに返した。


素直にありがとうと言えない私。



「ソウタ君は?」



恥ずかしくてすぐに会話を変えた。
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