アリスの作り方


「ほらまたそんな顔する。この表情は辛いってことでしょ。話を聞いてって言うなら最後までちゃんと話せば……もしかして僕は敵だから信用できない」


少し語尾を下げながら無表情で話すのだが、その言葉に温かさを感じてしまい本音がこぼれてしまう。


「あなたが……何か良い事でも言ってくれると思って」


そう励ましてくれる事が当たり前のように感じていた。

励ましてっていってもいないのに……


私って嫌な女だ。


「何か?」


考えている素振りをする王子……そしてうっかりこぼれてしまった本音に恥ずかしさを感じてしまい、少しうつ伏せながらその光景を見る。



「こういう時、君はなんて言って欲しいの」


王子から発せられたのは私の予想を大幅に上回る、デリカシーなど全く感じられない一言。


「……。」


そんな風に言われてもなんといえばいいかわからない。


「僕には人が嬉しがる言葉なんて全くわからないから」


無言の私に対して付け加えるように……



口調は淡々だが、気のせいか少しだけ寂しく聞こえた。



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