アリスの作り方
「どうして」
ジョーカーさんがこんなに謝るの?
彼は何もしていない……。
その優しさが胸にズキズキ響いてくるようだった。
「アリスちゃんの目が真っ赤、こんなになるまで泣いてたって事でしょう。君がこんな哀しんでいた時に何も出来なかったから」
クスリと笑いながら、私の乾いた涙をふき取るように頬を触った。
「ジョーカーさん」
そんなジョーカーさんがとても寂しそうで、私は彼の様子をただ見ることしか出来なかった。
「僕はアリスちゃん大好きだから。些細な変化も見過ごせないんだよね」
掴みどころのない笑顔をしながら真剣に私を見つめながら言った。
「不思議だよね……アリスちゃんといると懐かしくなるんだよね」
と言われても私は彼にあった記憶はない。
あったとしたら覚えているはずだから……。