アリスの作り方
3人が呆然と私を見つめる。
最初に口を開いたのはティックとても寂しそうな口調。
「僕はこの“アリス様”に従っていますので。アリス様の命令なら逆らえませんので…。」
そして一拍おいて、再び冷徹な顔つきで
「けれど、次はどうなるかわかりません。アリス様の御心が変わらぬうちに僕らに手出しするのはやめたほうが良いです」
「へぇ~そう教育するのか」
ティックの心を見通すようなスペードさんの言葉。
「…――っ。」
その瞬間とても憎悪に満ちた瞳でスペードさんを睨み付ける。
「ティック」
ティックの腕をつかみ、ティックを制止するようにティックの瞳を見る。
「取り乱してしまい……すみません」
私から目線を外すとばつが悪そうにいう。
「この方たちはほっといて先へ進みましょう」
私に再び目線を戻したと思ったら無理やり微笑み、まるで私を長く彼らに関わらせたくないように話を切り替えた。