星屑
そこまで言い、シンちゃんはふうっと息を吐いた。


そしてあたし達から逸らすように滑らされた瞳は、後ろへと向けられる。



「静香、そこで聞いてんだろ。」


驚いて振り返ると、奥から出てきたのは、ママとトキくん。


あたしと勇介は、また顔を見合わせた。



「土岐雄が連絡くれてね。
奈々が土屋さんの息子と一緒に来てる、って。」


そして彼女はこちらへと歩み寄ってきた。



「会うのは二度目よね、勇介くん。」


はい、と彼は言う。



「土屋さんとは似てないから気付かなかったわ。
きっと奥様に似てるのね。」


「そうだと思います。」


それを聞き、柔らかく笑ったママは、シンちゃんの横に腰を降ろした。



「奈々が父親のことを知りたがってる、って前に真哉から聞かされて、だからいつかこんな日が来ると思ってたけど。」


「ママ、教えて。
シンちゃんが言う“あの人”は、勇介のお父さんじゃない、ってこと?」


あたし達にとって、それが核心だった。


だから問うと、ママは真っ直ぐにこちらを見る。



「奈々の実の父親は、泉谷康平という人よ。」


「…じゃあ、一体どうして…」


「感謝してるの、土屋さんには。
だから血の繋がりなんかなくとも、アンタはあの人の娘なの。」


ここからは、あたしが話すわ。


そう言って、ママは懐かしむような遠い目をした。

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