君の声

涙のアト



セリカが立夏の屋敷につく頃には泣き疲れた由衣は眠っていた


頬には涙の跡が痛々しく残っている


 「…立夏様…」

 「ゆっくり休ましてあげよう…律子さんドレス脱がせてあげてね?」

と言うと立夏は由衣の寝室から出た


 (立夏様も参ってらっしゃる…真由様があんなことを由衣様に言うなんて…)


真由のことを知らない由衣にはショックが大きいだろ


おまけに真由は「私にプロポーズ」と言った

その言葉に由衣が揺れないわけがなかった


 (由衣様…立夏様が愛しいと思うのはあなただけですからね?)


律子もまた2人が上手く行くことを願った






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