◆太陽のごとくあいつは◆
『やっぱり…ね、疑い始めちゃうとキリがなくて…
色んなこと、考えちゃうんだ…。
あたしだって…あのころの純粋な感情なんて、もう…持ってないのに。』
友枝はただ黙っている。
美夏は目を伏せたまま続けた。
『あなたも…そうだょね。
そうなんでしょ??ベガスだって、あたしと行く気なんかないんだよね…?』
時計は8時30分になりそうだった。
開会式が始まる時間…が、空模様はだんだんに怪しくなってきていて、とうとうパラパラと雨が降ってきた。
晶螺は雨の中必死に走ってホテルを目指していた。
『あの時…千佳の両親が俺を訪ねてきてね。
"もし、千佳の想いに答えてくれたら、自分の主宰する多くのジムや教室の、一番偉いコーチに迎えよう。
ゆくゆくは教室の主宰者としての地位も保証するよ"
そう言ってきたんだ。
君も知ってる通り、成宮ビーチバレー教室、成宮ジムといえば日本じゃ有数の大きなところだ。
オレは丁度伸び悩んでたし、正直言って悪い話じゃなかったね。』
友枝はタバコに火をつけた。