◆太陽のごとくあいつは◆



『多かれ少なかれ、みんな同じようなことをやってんだよ。

やらなきゃ這い上がれない。そういう世界だここは。』




『なっ………』




平気でそんなことを友枝が言うものだから、晶螺は一瞬声が出なかった。




友枝が急に声を大きくした。



『今現在、どんどん実力派の選手が増えてきてるんだ!

そいつらは金があって成功してるやつらだ!!



そんな中で這い上がろうとしたら、なまじのことをやってちゃダメだんだょ!!』




『だっ、だからって、何でもやっていいって言うのかよ!?

あんたのはただの詭弁だ!!

あんたみたいなヤツらばっかいるから、いつまでたっても悪循環が断ち切れないんだ!!』





『正義感やプライドだけでやっていけたら、誰も苦労しないよ!』


友枝は少し笑っていった。




美夏は、ずっと黙っていたが、ついに言いたいことを口にした。





『…………その悪循環を作ったのもそういう人たちなら…


それを改善しようと努力してるのも、その人たちのはずだょ!』



二人が美夏を驚いた顔で見た。

美夏は続けた。



『友枝さんはただ…逃げてるだけなんだょ!

このままじゃいけないって考えてる人だってたくさんいる!

まともにやってたら這い上がれないって言うんなら、あたし…その基盤の中に埋もれる一人になったっていい!!

だって、あたしたち一人一人の今の姿勢が、何十年後のスポーツ界を作ってくんだょ?』





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