◆太陽のごとくあいつは◆



『あたしは信じる!!!


何十年後のスポーツ界が…今のままであるわけない---って!!』



『…………』



友枝は、はとが豆鉄砲を食らったような顔をしてただ黙っていた。




が、次の瞬間、雨が止みつつあるのに気づき、部屋を無言で出て行った。





『……俺たちも行こう!

雨が止んだら開会式が始まっちまう!』







二人はホテルと後にし、浜まで走った。



晶螺の手はしっかりと美夏の手を捕らえて、前を走っている。



その少し前の方に友枝の背中が見えた。


泣きそうになった。



『…っ、ぅっ…』




気がつくと、涙が次から次へと流れて、声を押し殺すことができなかった。


脳裏に、友枝との日々や、友枝とのキスが浮かんだ。





美夏が泣いているのに気づいた晶螺は、美夏をおんぶしてまた走り出した。



『…あき、ら…?』




『美夏ねぇ…美夏ねぇは、愛したものは一生愛しぬく主義なんじゃなかったっけ?』



『…へ?』



『中学のとき、言ってたじゃん。』



そういえば…と美夏は思い出した。


ついこの間のように感じられた。





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