◆太陽のごとくあいつは◆
なんだか微妙に輪から外れたように、美夏は黙々とハンバーグを食べていた。
い、いやに緊張する…緊張してお腹いっぱいになってきちゃった。
しかも、超アキちゃんの視線を感じる……。
き、緊張して食べられないじゃないかぁぁぁ!!
そんな美夏を晶螺は、美夏の母と話しながら見つめていた。
『もう今日は遅いから泊まっていったら?晶螺ちゃん。』
帰る支度をする晶螺に母は言った。
『いや、いいですよそんな。すぐそこですし大丈夫です。
夕食ごちそう様でした、お母さん。』
対して、天使のような笑みを母に向ける晶螺。
『ま、まぁ、お母さんだなんて、やぁねぇ晶螺ちゃんったら!』
バシっ!
『ぐへっ!』
それから晶螺の見送りもせず、美夏は部屋で一人考え事をしていた。
下で晶螺と母の話す声が聞こえる。
どうやらまだ玄関にいるらしい。
『ごめんねぇ、晶螺ちゃん。なんか美夏疲れちゃってるみたいで。』
『大丈夫です。会えただけでも嬉しかったし。』
『あらそう?美夏も内心ものすごく嬉しかったと思うわよ。
だって子供の頃はよく一緒に公園で遊んでいたじゃない。』
『そうですね。そういえば、あの公園は…』
『ぁぁ、マンションになっちゃったのよ去年の4月ごろに。』
他愛のない会話ばかりが聞こえてくる。
ってか、さっさと帰れぇ!!
美夏は布団を頭までかぶった。
しばらくすると、晶螺が違う話を始めた。