天国に近い場所
「俺の番号とアドレス入れたから、後でメールして。俺、携帯家に置いてきちゃった」

「あ、うんっ!わかった‥」



携帯を開いて確認すると…アドレス帳に『龍美』と、ちゃんと名前があった。



どき…


携帯を閉じ、コートのポケットに入れる。



「そろそろ家入ったら?明日学校だろ?」

「……うん、そーする」


少し心がシュンとなりながら、カバンを持って助手席のドアを開けた。





グイ…


「わっ」


龍美が私の腕を引っ張り、私を自分の近くに引き寄せた。
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