ブラッディ アリス
その日…兎との初めての夜。
少女の中で、迷いは消えた…。
「……経験人数は…?」
月灯りに照らされた青白い大きなベッドの上で…、アリスの口から出た一言…。
「…覚えていませんね…。サタン・トロワでは、性行為のやり方も色々と習いますから…」
窓の外を見つめたまま動かないアリスを、背後からそっと抱きしめたラビは冷静に答えた。
「……ですが…、心から愛する人を抱くのは…今夜が初めてです…」
「…え…?」
首筋に熱い感覚。
ラビの唇がゆっくりと、アリスの首から下へと向かう。
「……ん…!」
大きな手が、アリスの白い乳房を包み込む。
「…アリス様は…?」
「…え…?…」
「アリス様は……私が何人目ですか…?」
その言葉を聞いた瞬間、思い浮かんだシャリオ司教の顔…。
「……ふ……二人目…」
そう答えることが、なんとなく悲しかった。