恋心
そんな事を考えていると野田くんはまた口を開いた

「俺が話しかけたら迷惑?」

迷惑?…迷惑なんかじゃないけど翠や真奈美ちゃんの事を思うとここで曖昧な返事をするよりはっきりさせた方がいい!

私はそう思いながら、ゆっくり頭をあげ、口を開いた

「迷惑じゃないけど…もう話しかけないでほしい!」

私はそう言うと勢いよく席を立った。そしてそのまま歩き出そうとした

その瞬間、野田くんは私の腕を掴み

「意味分かんねぇ!俺何かした?」

そう言って私を睨んでる


いつもは優しい野田くんなのに…初めて怒った顔を見た


私はビックリしたけどそれ以上何も言えなくて、そのまま野田くんの手を振り払って走り去った

逃げる事しかできない自分に腹が立った。でも、今の私にはこうする事しかできなかった。何が正解か分からないけど私の中では正解のような気がした

変に言葉を並べると逆におかしくなりそうだし、黙って野田くんの横に座ってると何故だか涙が出そうになる…

もうこれで話しかけるのやめてくれたらいいのに…
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