トラックで輝く君を
「おはようございます。」



「あ、おはよ。
健人先輩たちが先に中央玄関に来てるから、そっちにどうぞ。」



「おっす。」





次に来たのは拓馬だった。
私だけがそう思っているのかもしれないけど、けっこう仲良し。





「あの人は一年生?」



「そうだよ。」





拓馬が来てから少しして、西の選手も東海高校の選手も続々と続いた。

私とそらちゃんは忙しく、選手を案内したり、事情を説明したり、軽く言葉を交わして、朝から忙しく働いた。





「蜜菜、ほれ。」





まだ集合していない選手さんのために、門でひとり、待っていた私に健人先輩が差し入れにアクエリアスをくれた。

なぜ、私はポカリよりアクエリアスが好きなこと知ってるのだろうか。…勘?





「ありがとうございます。」



「別に。」






そう言って、健人先輩は門の前にある煉瓦の花壇に腰掛けた。

一緒に待っててくれるのかな?



なら、ありがたい。
1人だと暇しちゃってたとこ。



来ていないのが西の選手っていうか…珍しくあすか先輩だから、私だけが待ってたんだ。



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