トラックで輝く君を
そらちゃんは声が震えていた。





「別に、これから頑張ればいいんじゃないかな?
誰だってミスするし、それは仕方がないことでしょ?
…さあ、夕食の買い物に行こ。私ひとりじゃ、とてもじゃないけど運べない。」



「…怒ってないの?」



「これ以上サボったら怒る。
みずき先輩、東海の人と揉めてすご-く機嫌悪いから、私たちで頑張ろう!」



「……うん!」





そらちゃんは、可愛らしい笑顔を私に向けた。

それは、なんとなく、私に結希ちゃんを思い出させた。



華のある笑顔。

私を和ませる笑顔。





「よし、行こうか。」



「うん!
…ところで、夜は何を作るの?」



「カレ-。」



「オーソドックスだね。」



「いや、大量生産できるものじゃないとね。」





そんな話をしながら、また自転車に乗って町へ出た。



さっきは猛スピ-ドで向かったけど、今回はサイクリングを楽しみながら向かう。


まだ急がなくても大丈夫だし。




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