トラックで輝く君を
私たちは、明日の練習が軽いことを言い訳にして、夜遅くまで語っていた。





───……


「「「お疲れさまでした。」」」





夏合宿は、忙しいまま終わった。



選手はいい練習出来たはずだし、新しく仲間兼ライバルを見つけられて、充実してただろう。

みんなで花火したり、バーベキューもしたからね。





けど、マネージャーはその準備と片付けにとにかく追われていた。

花火も、やろうと思えば出来たけど…なんか、ポカリなくなっちゃったから遠いコンビニまで買いに行った。


夜遅くて、近いマーケットは既に閉まってたっていうね。





合宿だし、まあ?

涼ちゃんと、なんかあればな-…とかいうわずかな希望は、初日に挫かれてたし。





本当に、マネージャーの仕事に持てるすべての精力を注いだ。




悪くない。




むしろ、それが本業。





でも、やっぱり、何かおもしろいことの一つや二つあってもよかったのに、とか思う。





強いて言えば、健人先輩と拓馬とはさらに仲良くなったんだけど。




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