トラックで輝く君を
「位置について…」





涼ちゃんが一礼してからスタブロに足をかける。
周りの子たちも見よう見まねで同じことをした。



チラッと涼ちゃんがこっちを見たのかな?…目が合った。

…応援出来なくてゴメンね。





「よ-い…」





選手全員がピタリと止まる。










パァ---ン!!










よし、いい音した!

とか自己満足に浸っている場合じゃなかった。





走者が一斉にスタートした。





あの奇数組の野球部の子も、よっしーも萩原くんも十分速かった。

けど…涼ちゃんは群を抜いて速くて、誰もかなわない。





観戦していた女の子たちの黄色い歓声が上がった。





「鈴木く-ん!」



「はや-い!」



「カッコいい-!」





確かにカッコ良くて、私だってあの子達みたいに騒ぎたかった。

…心が、ズキズキした。





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