オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
その意識が勝ったあたしは、見つけた洞へと真っ直ぐに向かう。
洞の中は暗かったけど、入り口から射し込む光でぼんやりと中の様子が見えた。
あたしはやっと息をついてポケットからハンカチを出し、汗を拭ったけど。
突然後ろからあたしの体を巻き上げ締めつけ始めたのは、あたしが一度撃退したハズの蛇だった。
薄暗がりで見えるそれは、蛇なんて可愛い代物じゃない。
胴の太さはどう見てもペットボトルよりも太く、大蛇という呼び方がぴったりだった。
あたしはギリギリと体を締めつけられながら、そんな場所に自分から飛び込むなんて、と自分の不運ささえ恨みたくなる。
いつもあたしはそうだった。
人と同じ事をしようとしても、どうしてかあたしばかり失敗する。
小学校の時の写生大会の時だって、自信作にカラスから糞をかけられたし。
小学校の学芸会の時も、あたしが舞台そでから出た瞬間に床が陥没して落ちるし。
コツコツ貯めたお金で買ったワンピを、知らない酔っ払いにどぶの中に捨てられたし。
洞の中は暗かったけど、入り口から射し込む光でぼんやりと中の様子が見えた。
あたしはやっと息をついてポケットからハンカチを出し、汗を拭ったけど。
突然後ろからあたしの体を巻き上げ締めつけ始めたのは、あたしが一度撃退したハズの蛇だった。
薄暗がりで見えるそれは、蛇なんて可愛い代物じゃない。
胴の太さはどう見てもペットボトルよりも太く、大蛇という呼び方がぴったりだった。
あたしはギリギリと体を締めつけられながら、そんな場所に自分から飛び込むなんて、と自分の不運ささえ恨みたくなる。
いつもあたしはそうだった。
人と同じ事をしようとしても、どうしてかあたしばかり失敗する。
小学校の時の写生大会の時だって、自信作にカラスから糞をかけられたし。
小学校の学芸会の時も、あたしが舞台そでから出た瞬間に床が陥没して落ちるし。
コツコツ貯めたお金で買ったワンピを、知らない酔っ払いにどぶの中に捨てられたし。