オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
ねっとりと絡みつくような声はあたしを恐怖という名の糸で縛り付け、身動きすら取れなくさせる。
あたしの脳裏に、“あのとき”の体験の記憶がよみがえる。
あたしが男性恐怖症になった原因のひとつの。
あたしはもはや自分の意志では指一本動かせず、ぼんやりとした目を怪物に向けるだけだった。
『サア……ヒトツニナロウヨ。キモチイイヨ』
怪物はあたしに毛むくじゃらの腕を伸ばし、背中にそれを回す。
あたしはぼんやりとした意識のまま、怪物になすがままにされていた。
「ほう、おまえの男の趣味は毛むくじゃらのサルか。ずいぶんと変わってるな。結婚式には出てやるぞ」
その傲岸不遜な声でカチンときたあたしは、急速に自分を取り戻した。
「だっ……誰がこんな化け物と!!」
そう叫んだあたしは今までこの男や傲岸不遜な失礼男にされた仕打ちを思い返し、たちまち腹が立ってきた。
バカにするんじゃないわよ!
すると、またあたしは全身が脈打って、目の奥が熱を帯びはじめた。
あたしの脳裏に、“あのとき”の体験の記憶がよみがえる。
あたしが男性恐怖症になった原因のひとつの。
あたしはもはや自分の意志では指一本動かせず、ぼんやりとした目を怪物に向けるだけだった。
『サア……ヒトツニナロウヨ。キモチイイヨ』
怪物はあたしに毛むくじゃらの腕を伸ばし、背中にそれを回す。
あたしはぼんやりとした意識のまま、怪物になすがままにされていた。
「ほう、おまえの男の趣味は毛むくじゃらのサルか。ずいぶんと変わってるな。結婚式には出てやるぞ」
その傲岸不遜な声でカチンときたあたしは、急速に自分を取り戻した。
「だっ……誰がこんな化け物と!!」
そう叫んだあたしは今までこの男や傲岸不遜な失礼男にされた仕打ちを思い返し、たちまち腹が立ってきた。
バカにするんじゃないわよ!
すると、またあたしは全身が脈打って、目の奥が熱を帯びはじめた。