オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
あたしは目の前にいる毛むくじゃらの鬼を思いっきり睨みつけてやった。
すると、鬼は何故か動きを止め、そのまま彫像みたいに動かなくなった。
あたしは離れようとしたけど、鬼の腕はあたしの体を確実に抱きとめていて、どうもがこうとも逃れるのは難しかった。
その刹那。
あたしの背中からお腹へ、焼けるような熱さと痛みが突き抜けた。
信じられないことだった。
あたしが肩越しに振り向くと、あの傲岸不遜な失礼男は事もあろうに、あたしの背中から鬼めがけて光の剣を突き立てたから。
つまり、あたしも一緒に串刺しにしたわけで。
あまりの痛みにあたしは抗議の言葉すら出せず、口から漏れるのは苦痛の呻きだけ。
失礼男は左手で剣を突き立てたまま、さっきと同じ銃を右手に持ち構えた。
「今、楽にしてやる」
同じ呟きを繰り返すと、鬼の角の間で光っていた小さめの角を撃ち砕いた。
それから程なくして鬼の体はさっきと同じように淡い光の球となり、その後にはもう1人の拉致男が倒れていた。
すると、鬼は何故か動きを止め、そのまま彫像みたいに動かなくなった。
あたしは離れようとしたけど、鬼の腕はあたしの体を確実に抱きとめていて、どうもがこうとも逃れるのは難しかった。
その刹那。
あたしの背中からお腹へ、焼けるような熱さと痛みが突き抜けた。
信じられないことだった。
あたしが肩越しに振り向くと、あの傲岸不遜な失礼男は事もあろうに、あたしの背中から鬼めがけて光の剣を突き立てたから。
つまり、あたしも一緒に串刺しにしたわけで。
あまりの痛みにあたしは抗議の言葉すら出せず、口から漏れるのは苦痛の呻きだけ。
失礼男は左手で剣を突き立てたまま、さっきと同じ銃を右手に持ち構えた。
「今、楽にしてやる」
同じ呟きを繰り返すと、鬼の角の間で光っていた小さめの角を撃ち砕いた。
それから程なくして鬼の体はさっきと同じように淡い光の球となり、その後にはもう1人の拉致男が倒れていた。