オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】



その前にまた博君猫がオレを放してと言ったから、昨日と同じように放したげた。


階段口でまた小久保さんに会ったけど、その時はさすがに衝突は避けれた。


美絵さんは午後出勤だからと家に居てくれたから、ちょうどよかったけど。

その日も村田家のベランダには、プリムラ·オプコニカの鉢植えが置かれてた。

毎朝かなり早い時間に置かれるらしく、美絵さんがどんなに頑張って早起きしても、いつの間にかあるみたい。


それから、あたしは気になってた弟の史くんの部屋に耳をそばだててみれば。

その日もぼそぼそと話し声がした。

あたしが声をかけたら、またピタリと止んでしまったけどね。


アプレクターは昨日よりも確実に増えてた。


遠井家の光景を思い浮かべれば悔しくて。

あたしはひたすら目力でアプレクターを浄化し続ける。


でも、雲霞のごとく湧き出し続ける黒きアプレクターの勢力は凄まじく、あたしは8時間ぶっ続けで浄化し続けた後。


5時すぎに気を失って倒れてしまったんだった。

やっぱりあたしには無理なのかな?



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