オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
その晩あたしは久しぶりに、黒髪の王子さまの夢を見た。
ナギに出会う前は割と頻繁に見ていたんだけど、ヤツに雇われてからは疲れてぐっすり眠るからか、他の夢もめったに見なくなってた。
王子さまの夢は、大概フィルターにでも通したようにぼんやりとしか見えない。
だけど、いろんなお話もした。
あたしは会えると嬉しくて、ついつい色んな事を一方的に喋っちゃっうから、王子様の事を聞くなんて滅多になかった。
あたしの夢の中だけに存在するひとだから、実在するはずはない。
だけど、あたしが今まで頑張ってこられたのは、この夢の王子様が支えのひとつになっていた事は間違いがない。
実在はしないけど、あたしの中であたしを見守ってくれている気がして。
とても心強かった。
ふと目を覚ますと、やたらと喉が乾いてるのに気づいた。
台所に行って水でも飲もうか、と布団から上半身をゆっくりと起こす。
ふと横を見たら隣に寝ている博君の寝相が悪くて、掛け布団から殆ど体をはみ出させちゃってた。
ナギに出会う前は割と頻繁に見ていたんだけど、ヤツに雇われてからは疲れてぐっすり眠るからか、他の夢もめったに見なくなってた。
王子さまの夢は、大概フィルターにでも通したようにぼんやりとしか見えない。
だけど、いろんなお話もした。
あたしは会えると嬉しくて、ついつい色んな事を一方的に喋っちゃっうから、王子様の事を聞くなんて滅多になかった。
あたしの夢の中だけに存在するひとだから、実在するはずはない。
だけど、あたしが今まで頑張ってこられたのは、この夢の王子様が支えのひとつになっていた事は間違いがない。
実在はしないけど、あたしの中であたしを見守ってくれている気がして。
とても心強かった。
ふと目を覚ますと、やたらと喉が乾いてるのに気づいた。
台所に行って水でも飲もうか、と布団から上半身をゆっくりと起こす。
ふと横を見たら隣に寝ている博君の寝相が悪くて、掛け布団から殆ど体をはみ出させちゃってた。