オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
あたしは悩みながらも、とにかく明日が勝負と決めた。
どんな結果になっても、やらずに悔やむよりはやって後悔した方が遥かにいい。
あたしはそう決心した。
たとえどんな現実が、冷酷な事実が明らかになっても。
あたしはそれを受け入れよう。
たとえ振られても、後悔はしないように。
精一杯自分の気持ちを伝えるんだ。
たとえそれで、側に居られなくなっても。
「ね、オレ魚捕りしてみたいんだ!それから泳いだり潜ってみたいし。海には行けないかなあ?」
桜の木からの帰り道、すっかり馴れた芦毛馬に揺られながら博君が言い出した。
「なら、明日行ってみようか?絹枝さんは体調いかがですか?」
マモル君の提案に絹枝さんは大丈夫ですよ、と答えたから、明日はそばの海岸に遊びに行く事が決まった。
帰って直ぐにその話をすれば、別荘に残ってた人たちも全員行くって答えてくれたけど。
あたしが気になるのはナギの容態だった。
出かけても大丈夫なのかな?