オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「コイツはヒトデ。わかるか?ヒ・ト・デ」
博君は『アリス』に、海の生き物を手に載せて丁寧に教えてた。
ん~~……
何だか奇妙な事態になっちゃったな。
あたしもアンサンブルの上着を脱いで、スカートをたくし上げたまま浅瀬で生物観察してみた。
《ここは豊かな海じゃのう~。今では珍しく生命が生き生きとしておる》
アプレクターじいちゃんは、ふんどし一丁姿でスイスイ泳ぎ回りながらそう言った。
……って言いますか……。
木のアプレクターが自由に泳げるなんてね……。
あたしがそう思ってると、視界の片隅にチラリとナギの姿が見えた。
海には入ってないけれども、かなりの軽装になって裸足でいるように見えた。
気になって目だけ動かして見れば、ナギは狩野さんと何やら声を潜めて話し合ってる。
……なによ!
正式な所員であるあたしにすら聴かせられない話があるわけ!?
あたしはムッときたけど、それを堪えてわざと大きな音を立てながら浅瀬経由で2人に近づいた。