オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】








あたしは今日も赤石さんが入院してる病院に、差し入れや身の回りの品が入った紙袋を手に来た。


赤石さんが入院してるのは外科第2病棟、508室。

だからあたしは5階に上がるためにエレベーターを待ってたけど、その最中に急に強い立ち眩みに襲われ、その場でうずくまった。


胸を突き上げるような胸焼けと吐き気も間断なくやって来る。


「あ、あんた大丈夫かね?」


隣に居たらしい壮年の男性が声を掛けてくれた。


「いえ、大丈夫です。いつものことですから」


あたしはふらふらしながらも、男性に無理に作った笑顔を向けた。


あたしは以前からストレスが強いとよく胃を悪くして貧血気味になったから、今回もたぶんそれ。


だから、大丈夫と言ったんだけど。


「そんなに悪い顔色で大丈夫なはずないだろ」


男性は納得してくれないようで、通りがかりの医療スタッフに声を掛けてた。


本当に大丈夫なんだけどなあ。


だけど、あたしに声を掛けてくれたのは、赤石さんの担当看護士の高瀬さんだった。


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