アライブ
『それ、すごく大切なものなんだ…』
青年はそう言いながら、蓮の隣に座った。
『あっち行けよ!!』
蓮は強く青年に告げた。
『俺の事をどうして毛嫌いするの?』
青年は首を傾げながら蓮に尋ねた。
『お前ら健康体として生まれた人間には、俺たちみたいな患者の苦しみなんてわからないからさ!!』
蓮は声を荒げて告げた。
青年はそんな蓮をじーっと見つめ、しばらくして口を開いた。
『苦しみなんてわからないさ。だって俺は蓮じゃないし…同じ病気の患者でもない…』
青年は考え込みながら告げた。
『ほらみろ!!だったらあっち行けよ!!』
蓮はまた声を荒げて言った。