桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜
立ち上がろうと、芝生に手をついた時。
「大丈夫か?」
誰かの手が私に差し伸べられてきた。
ふと顔を上げてみると、目の前の相手と目が合ってしまった。
その瞬間、電流のようなものが私の体中に走り、息をのんだ。
襟足の長い藍色の髪に瞳
異様に整った顔立ち
目の前の青年は私と同様に変わった容姿をしていた。
私みたいなやつがここにもいたんだな………
なんとも神は残酷だ。
私は密かにそう思った。
ところが、青年は私と目を合わせた瞬間、藍色の目を大きく見開かせた。
それは驚きと怯えが入り混じった動揺の瞳。
そんな男に疑問を感じ、小首を傾げる私。
だが、すぐに我に返ったのか、男は動揺を隠すかのようにヘラッと笑い、
「怪我ない?」
とそんな私に向かって尋ねてきた。
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