桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜
最悪!!
こんな奴に恥ずかしいところ見られてしまった!!
「イテテ・・・
言っとくけど、俺がここまでアンタを運んでやったんよ」
「・・お前が?」
殴られた頬を撫でる深影に私の疑いの目が向けられる。
その目にギクッという擬音語が合うような反応を見せ、深影は背を少しのけぞらせた。
「まぁ、正確に言うと途中からだけどな。最初は"狛"がアンタをお姫様だっこで運んでたんだぜ」
へぇ、お姫様だっこな・・・お姫様だっこ
お姫様だっこ!?
「嘘だろ・・・」
私が眠ってる間にそんな恥ずかしいことが・・
ていうか、
「狛って誰だ?」
「あれ、知んねえ?銀髪の目つき悪ぃ奴。」
そう言われて、私は昨日の夜に会った奴だと分かった。
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