黒くなった、天使
悪魔と見間違える程です

怪我をしていた天使は
一人では
なかなか歩け無いのですが、
仲間だった天使たちは
皆、怖がり、避けてしまいます。

神様の元へなんとか歩いていき、
言います
「今なら
悪魔たちの数は減っていますから
簡単に滅ぼせます」
しかし神様はとてもとても
悲しい目で
「あなたの心は今、
その羽と同じですね」
と言って、
沢山の光の輪で
天使をグルグルに巻いてしまい
動けなくしました。
「あなたの羽は
永遠に黒いままです、
そんなあなたは
ここに居る資格はありません、
地上で暮しなさい」

天使は突き飛ばされ地上へ
落下していきました。
光の輪が
体の自由を奪っていたので
そのまま地上に激突です。
激突した衝撃で
光りの輪は一つだけ残りました。

天使なので死にませんが
気を失ってしまいます。
それを地上から見ていた
大きな島の南の端にあった
小さな国の王様に仕える魔術師が
天使を拾い城に運び、
人間でも天使を操れるように体に
魔法の刺青をします。
とても不気味な黒い模様が
気絶している間に入れられました

王様が呪文を唱えると
体が炎で焼かれるような痛みが
全身に走る仕組みです。

これで天使は
王様のモノになります。
天使一人で小さな国を守るのです
弱い人間の命令を
聞く事になった以上に
辛い現実も知ります。
それは地上に激突した衝撃で
天使は空を
飛べなくなっていたのです
不気味な姿、
飛べない羽、
人間の好いなり、悲しい日々。

小さな国の王様は
周りの大きな国に脅える事は
無くなりました。
だからと云って
大きな国を攻める事はしません
自分の国が無事なら
それで良かったのです。

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