それでも、すき。
罰が当たったんだ、きっと。
信じるって言ったのに、結局信じられなくて。
最後まで疑って、彼の過去を探ってしまった。
そして理由も聞かず勝手に逃げたあたしへ
神様が下した罰―――。
「香椎くんっ!!!」
涙と雨で視界を滲ませながら、香椎くんの肩を揺らした。
だけど香椎くんは浅い呼吸を繰り返すだけ。
「やだぁ…っ!」
頭の中が混乱していて
どうしたらいいのか
どうするべきなのか、それすらわからない。
ひたすら
香椎くんの名前を叫ぶ。
するとその瞬間、香椎くんの制服のポケットから携帯が落ちて。
あたしは咄嗟にそれを掴み上げた。
水しぶきを上げ
車が通り過ぎてゆく。
震える指先でメモリーからその人を探しあてると、ゆっくり携帯を耳に押し当てた。
そしてすぐに途切れた呼び出し音。
「……助けて…、」
携帯を握り締め、電話の向こう側に震える声で呼び掛けた。
相変わらず、あたしたち二人を秋雨が打ち付ける。
「香椎くんを助けて…っ!」
まるで
全てを洗い流すように。