指折り★Holiday
ぎこちない会話。
譲輝くんの隣に座るのには、
まだ少し勇気がなかった。
立ちっぱなしで、
必死に言葉を探す。
「譲輝くんは、あれを聞いてたんだよね?」
恐る恐る言った言葉に、
小さく頷いた譲輝くん。
大きく息を吸い込んで、
「ごめんなさい・・・・・・
そんなこと思ったの1回もないのに。
正体の事考えたら、
そう言うしかないと思って・・・・・・」
両手を強く握り合う。
また突き放されそうで、手が震えた。
涙が出てこないように、
今のうちに眼をつぶっておこう。
大丈夫。
いまなら、何をいわれても大丈夫。
心の準備は、
もう整っていた。
「・・・・・・知ってたよ」
久しぶりに聞く、甘い低音ボイス。
こんな状況でも、
しっかり反応する忠実な心臓。