My Sweet Sweet home
「この年で雷怖いなんておかしいだろ!あんたのそういうふりで綾はズタズタになったんだよ!あの日は綾の誕生日だったんだよ!!」



そう話している間にも友人の声は激しさを増し、掴まれているあたしの体もグラグラ揺れた。



「綾がどれだけ楽しみにしてたかわかる?!なのにあんたのせいで拓海くん帰ったんだよ!!」


ドン



そのままあたしは壁に押さえつけられた。



相変わらず綾は、その通りだといわんばかりにうなずきながら泣いている。



押さえつけられた背中の痛みと綾の被害者のような態度に、やっとあたしの心の中にもイライラが生まれてきた。



あたしは友人を通りこし綾に向かって言った。



「あたしが帰ってきてと拓兄に電話したわけでもない。あたし何もしてないわ。引き止めるだけの魅力が無かったあなたが悪いのよ。」



パアン



突然鋭い音とともに頬に痛みが走った。



なんとあたしを殴ったのは友人ではなく綾だった。



あまりの素早さにあたしは、綾が手のひらを上げていなかったらそれを疑ったくらい。



友人もこれには驚いたようであたしをいつのまにか離していた。


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